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枯れ木に花を咲かせましょう

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a white dog sitting in a field of red flowersPhoto by notinx on Unsplash

今週は何を考えていたのだろうか。 ブログを振り返りながら考えてみました。

全文検索

SamuraiSearchを見つけたのが面白かったですね。 iPadのローカルを全文検索できる。 これが可能になると、ローカルにファイルを残すタイプのアプリが「別の働き」をするようになります。 だって、どのアプリで書くかに囚われなくていい。

検索して見つかるなら、一つのノート・アプリに集約する必要がありません。 タスクに応じてエディタを使いわける。 そんなことができます。

今考えているのは、そうしたシステムにおいて、Obsidianが占める位置です。 将来的にObsidianを使わなくなっても、ファイルは検索対象にできます。 探し出して開くことができる。 活火山から休火山になっても、いつでも活火山に戻ることができる。 そのときアイデアの源泉になってほしいなあと思います。

未来の自分が、何か困ったとき、検索してヒントを出してくれる。 そもそもどんな状況の未来かはわからないから、どのファイルがそうなるかはわからない。 でも全文検索ならヒットする可能性がある。

生成AI検索

というか、そのころは生成AIでローカル・ファイルの検索ができるでしょうね。

質問すると、ローカル・ファイルを学習対象にし「関連ありそうなファイルはこちらにあります」と表示してくれる。 そうした検索システムになるでしょう。 キーワードを厳密に指定する必要もない。 文脈上、関係ありそうなら列挙してくれる。

生成AIは、検索を大きく進化させることはある。 そう感じています。 ArcSearchを使ってるからですね。 これがローカルでも使えるようになったら、死蔵されていたメモも「死蔵」ではなくなる。 検索結果の要約に組み込まれます。

ただ、新しいアイデアを生み出すことはできません。 無理でしょう。 アイデアはやはり「掴むもの」です。 「捉える」でもいいけど、握力が必要になる。

(今こうして書きながら思っているのですが、最初は生成AIの話を出す予定はありませんでした。 話の流れで出てきて「おや、面白い」と思い、連想を広げています。)

イデアというのは水脈です。 とりあえず地面を掘ってみないと始まらない。 地面を掘って、助走をつけていくと、ふと「水脈」にぶち当たるわけです。 おお、こんなところに「アイデア」があったか、と。 アイデアが温泉のように湧き出してくる。

それを捉える。 これは生成AIにはできないでしょう。

イデアの握力

いや、できないこともないか。

生成AIがダウンジングみたいに「水脈」を探査し「ここ」と示してくれる。 花咲ジジイのポチみたいに「ここ掘れ、わんわん」と言ってくれる。 言ってくれても、そこを掘るかどうかは「私」です。 「私」が「イジワル爺さん」だったら「ガラクタ」しか出てきません。 「この犬、役に立たん」としか思わないでしょう。

でも、出てきたものが「タカラモノ」か「ガラクタ」かは、掘り出す者の審美眼にかかっています。 古代遺跡の埋蔵物なのに「ガラクタ」と判断しているかもしれません。 そこが神話的迷宮の入口かもしれない。 アイデアも同じで「これはすごい」と思えるかどうかは「私」の資質に左右されます。

この資質が「教養」なのだろうなあ。 いや「握力」か。 「執筆筋」がどこかにあるんだろう。 普段から鍛えておかないと、すぐ痩せ細ってしまう。 「タカラモノ」を見つけても、その面白さに気付けない。

とにかく掘って「水脈」まで掘って、出てきた「ガラクタ」を面白がる。 そのとき「ガラクタ」が「タカラモノ」に変化するのだろう。 これは錬金術ですね。 「枯れ木に花を咲かせましょう」と老人は笑う。 恐ろしい呪文だ。

「ガラクタ」に「花」を見つける握力は老人にこそある。 彼が「枯れ木」なのだから。

まとめ

とにかく毎日、何か書いたほうが握力がつくだろうなあ。 ここ掘れ、わんわん。


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