ワンキーで出したい。
Wes配列
azooKeyは自分だけのキーボードが作れる。 濁点化機能をつけたことでますます手放せなくなりました。 レンガのようなハニカムも指の移動を減らすことに貢献している。
今回の変更は中央分離帯のところ。 左右の打ち分けを行う工夫ですが、補助キーをここに置いてもいいかな、と。 濁点にする「小キー」と「F」を中央に配置してみました。
こんな感じ
こういう配列です。まるでおもちゃ箱みたい。
打鍵率の高いキーを中段に揃え、母音を周辺に持ってくる。 個人的にはこれが一番打ちやすい。 ランダムに見えるけれど、実はQWERTYになっています。 日本語に関連するキーだけ残すとこんな感じになる。 なので学習コストが低い。
「」はペーストキーです。 クリップボードを貼り付ける。 長押しするとクリップボード履歴が出てきます。 これも助かるんですよね。
「ヴ」という音
中央分離帯に「F」を置きました。 上フリックで「V」。
この「V」ですが「ヴ」と書くじゃないですか。 母音の濁音って変な表記の仕方ですよね。 チコちゃんで見たけど福澤諭吉の考案だとか。 ただ「諭吉がなんとなく決めた」という話だったけど、それはどうかなあ。
たとえば「ウィトゲンシュタイン」。 ドイツ語読みだと「ヴィトゲンシュタイン」になる。 「ウ」が「ヴ」になりますよね。 ドイツ語圏だと「w」が「v」で発音されます。
諭吉は元蘭学者だからオランダの発音を知っていた。 オランダ語も「w」が「v」です。 「2」を表す twee は「トゥヴェー」と読む。 諭吉はこちらに馴染みがあったろう。
ところが英語の「w」は濁らない。 「we」や「want」は「ウィー」や「ウォント」と聞こえる。 変だなあと思いながらも、 これを表記するため「ワ・ウィ・ウ・ウェ・ウォ」を定めた。 これはワ行音なのだろう。
対して「very」や「love」の「v」には聞き覚えがある。 アレだ、オランダ語の「w」ぢゃないか。 英語では「v」が「w」の濁音になるのか。 そう考えた諭吉はためらいなくこの音を「ヴ」と書いた。 それが真相じゃないかと思いました。
実際「W」という文字は「V」が2つ並んでいる。 「C」の濁音化が「G」で、「S」が「Z」だから、「V」の濁音化は「W」なんですよ。 文字の成り立ちからすると。
まとめ
キーボードを考える楽しさは言語学に直結しています。 音を「パーツ」として集めると「言葉」になる。 ここにも「コラージュ」がある。
不思議ですね。